公開シンポジウム「婚姻は、いかなる意味で、どこまで「契約」なのか―歴史・比較・展望―」

〈家族〉をめぐって検討すべき問題群は不断に増殖しているが、同性婚や夫婦別姓に関する判例や裁判例が相次ぎ、反婚思想すらも導入され、制度自体の液状化と評価され得る状況が進んでいる。他方、婚姻の核に合意を置く婚姻=契約という系譜は中世法の教会法やイスラム法でも見受けられるところである。婚姻は契約か、(公序としての)制度かという問題は伝統的に問われてきた問題であるが、このような現在の日本においては、婚姻は、いかなる意味で、どこまで「契約」なのかは、改めて原理的に問い直される価値のある問題である。家族をめぐる法的議論について、婚姻と契約をめぐる問題の状況と原理的な分析に焦点を当て、基礎法学たる、法制史(中世教会法)、比較法(イスラム法)、法哲学、法社会学の視点から、報告を行い、実定法学(憲法)の立場からのコメントを踏まえ、総合討論をおこなう。

イベント概要

開催日時 2024/7/20(土)13:00-18:00
開催地 オンライン開催(Zoom)
対象 どなたでも参加いただけます
定員 500人
プログラム
◇総合司会
瀧川 裕英(日本学術会議連携会員、東京大学大学院法学政治学研究科教授)
開会挨拶
山田 八千子(日本学術会議第一部会員、中央大学法科大学院教授)
企画趣旨説明
小谷 眞男(お茶の水女子大学基幹研究院教授)

第1部 「報告」

中世教会法における婚姻と契約
川島 翔(九州大学大学院法学研究院准教授)
婚姻の契約性をめぐる西洋とイスラムの位相―比較法及び国際私法の視点から―」
西谷 祐子(京都大学大学院法学研究科教授)
休憩 14:25~14:35
近代における「契約としての婚姻」―法と社会との乖離の観点から
田巻 帝子(新潟大学法学部教授)
婚姻の契約化と婚姻廃止論:婚姻法と親子法の幸せな「離婚」は可能か
池田 弘乃(山形大学人文社会科学部教授)
コメント
齊藤 笑美子(ジェンダー法政策研究所パリ支部長)
休憩 15:55~16:10

第2部「総合討論」

司会 小谷 眞男(お茶の水女子大学基幹研究院教授)
   高橋 一彦(元神戸市外国語大学外国語学部准教授)
閉会挨拶
南野 佳代(日本学術会議第一部会員、京都女子大学法学部法学科教授)
 申込み 参加費無料・要事前申込
参加を希望される⽅は、7/16(火)までに以下リンク先のURLより事前申込をお願いします。定員になり次第、事前申込みの受付は終了します。
参加登録サイトへのリンク
申し込まれた方にオンライン会議のアドレスとレジュメ等アップのフォルダアドレスが送られます。
 問い合わせ 基礎法学系学会連合事務局
メールアドレス:※ kisohogaku(a)gmail.com (a)を@にしてお送りください。
備考 主催:日本学術会議法学委員会
共催:基礎法学系学会連合(日本法社会学会、日本法哲学会、法制史学会、比較法学会、民主主義科学者協会法律部会、比較家族史学会)