公開シンポジウム「危機の時代にチャレンジする高度実践看護師の未来」

 SDGsはじめ長期的な視点で複雑な問題を大きく変えようする動きと、人々の暮らしが地域の中で変わろうとしている。そのなかで臨床現場を含む地域社会において、看護の理論と実践を最大限活かして多様なセクターとともに人々の保健医療福祉のなかで看護の質を保証していくことが求められている。
 看護職は健康課題をもつ様々な人々に対し、フロントラインで療養上の世話と診療の補助にあたっており、コロナ禍においては保健医療福祉、地域、在宅、臨床で多様な役割を果たす一方で、世界的な医療危機と、世界的なコロナ禍によって過剰な医療逼迫と看護師不足として顕在化した。これは、人材の数不足ではなく、個々のケアニーズと裁量の不和も含まれている。
 そこで今、長年の健康課題と疾病構造の変化から生じてきた縦割の役割分担の繰り返しではなく、危機の時代を乗り越えるべく、看護からどのように長期的な健康課題につながるかに焦点を当て、システムの明確な改善のためのタスクや体制を検討する必要がある。その上で、包括的な健康課題にむけて社会が一体となることへの貢献として、危機の時代に挑戦している高度実践看護師からみた将来の裁量拡大の必要性について再確認したい。
 本シンポジウムでは、改めて社会システムの変化と不確実な暮らしのなかで保健・医療・福祉を一緒に見ていく看護師に必要な裁量と制度の拡張という中核的課題について議論する。

イベント概要

開催日時 2023/7/23(日)13:00-16:00
開催地 オンライン開催(オンデマンド配信あり)
対象 どなたでも参加いただけます
プログラム
総合司会:西村ユミ(日本学術会議第二部会員、東京都立大学教授)
開会挨拶:望月 眞弓(日本学術会議副会長)、慶應義塾大学名誉教授)
    :武田 洋幸(日本学術会議第二部長、京都産業大学生命科学部教授)
趣旨説明:小松 浩子(日本学術会議第二部会員、日本看護系学会協議会監事、日本赤十字九州国際看護大学学長)

〈 講演 〉

13:20~13:40「地域ケアの協働の未来に必要な裁量とは」
折戸 雅恵(公益社団法人地域医療振興協会 公立久米島病院日本看護系大学協議会ナースプラクティショナー)
13:40~14:00「診療看護師(NP)の導入後の体制構築とは」
本田 和也(独立行政法人国立病院機構 長崎医療センター 統括診療部脳神経外科 (診療看護師 (NP))
14:00~14:20「どのように制度を拡張していくべきか(実際の活動)」
市川 智里(国立がん研究センター がん看護専門看護師)
14:20~14:40「医師からみるAPNの裁量拡大の必要性とは」
一戸由美子(むさしの丘ファミリークリニック 院長)
14:40~15:00 休憩

〈 総合討論 〉

15:00~16:00
司会:神原咲子(日本学術会議連携会員、神戸市看護大学教授)
   新福洋子(日本学術会議連携会員、広島大学副学長)

〈 指定発言 〉

鎌倉やよい(日本看護系大学協議会代表理事、日本赤十字豊田看護大学学長)
栗田康生(一般社団法人日本NP教育大学院協議会理事、国際医療福祉大学教授)
宮田俊男(早稲田大学理工学術院教授、医療法人DEN みいクリニック理事長
 申込み 参加費無料
参加窓口へのリンク
 問い合わせ 日本学術会議事務局第二部担当
TEL.03-3403-1091
備考 主催:日本学術会議健康・生活科学委員会、健康・生活科学委員会看護学分科会
共催:一般社団法人日本看護系学会協議会
後援:一般社団法人日本看護系大学協議会、一般社団法人 日本 NP 教育大学院協議会、公益社団法人日本看護科学学会、公益社団法人日本看護協会