公開シンポジウム「ニンゲン学的環境教育の提案:ローカルとグローバルのはざまで」

 環境教育というと、自然環境や環境問題をテーマとした科学教育の取組をイメージする人は多い。一方で、環境教育は「価値」の教育として、すなわち、私たち人間の考え方や生き方を再考する契機としても捉えられてきた。科学教育としての環境教育は、科学という共通言語を介してグローバルに展開しうるが、価値教育としての環境教育はどうだろうか。個人や地域性と深くかかわる「価値」の次元が、グローバルな展開が求められている環境教育においてどのように意味づけられるだろうか。本シンポジウムでは、「ニンゲン学的環境教育」というコンセプトのもと、価値教育としての環境教育について掘り下げる。文化的・社会的存在としての人間と、自然の循環の中に組み込まれた動物的存在としてのヒト。二つの存在様式を往還しながら自然とかかわり生きていく私たち「ニンゲン」の価値観・世界観を紐解くことで、「環境教育」の理解を拡張することを目指す。

イベント概要

開催日時 令和5年7月23日(日)13:00~16:00
開催地 学校法人先端教育機構事業構想大学院大学東京及びオンライン開催
対象 どなたでもご参加いただけます。
定員 要・参加申込 (会場先着50名)
プログラム
13:00 開会のあいさつ
北村 友人(日本学術会議連携会員、東京大学大学院教育学研究科教授)
13:05 趣旨説明「ニンゲン学的視点から環境教育を問い深める」
豊田 光世(日本学術会議連携会員、新潟大学佐渡自然共生科学センター准教授)

【第1部】ニンゲン学的環境教育の思想から

司会:北村 友人(日本学術会議連携会員、東京大学大学院教育学研究科教授)
13:20「環境教育のグローバルガバナンスの展開」
黒田 一雄(早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授)
13:40「ニンゲン学的サステナブル経営と教育」
重藤 さわ子(事業構想大学院大学教授)
14:00「みえないもの・わからないことに向き合う環境教育-神と妖怪を語ること」
高田 知紀(兵庫県立大学自然環境科学研究所准教授)
14:20~14:25 休憩

【第2部】ニンゲン学的環境教育の実践から

司会:井上 真理子(日本学術会議連携会員、国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所多摩森林科学園グループ長)
14:25「生きる実感から豊かさを再考する-大学生を対象とした長野県泰阜村の自然体験合宿を振り返って」
二宮 咲子(関東学院大学人間共生学部准教授)
14:45「ヒトと人間をつなぐ手法としての環境教育-兵庫県丹波篠山市での獣害対策をめぐる実践を通した一考察」
清野 未恵子(神戸大学大学院人間発達環境学研究科准教授)
15:05~15:10 休憩
15:10「ニンゲン学的環境教育のこれから」
コメンテーター:山極 寿一(日本学術会議連携会員、大学共同利用機関法人人間文化研究機構総合地球環境学研究所長)
15:55 閉会のあいさつ
関 礼子(日本学術会議連携会員、立教大学社会学部教授)
 申込方法 要・参加申込み(参加費無料)※申込締切7月16日(会場先着50名)
参加を希望される方は下記リンク先URLよりお申込みください。
申込先URLへのリンク
 問合せ先 環境思想・環境教育分科会(豊田光世)
toyoda*cc.niigata-u.ac.jp (送信の際には*を@ に変えてください)
備考 主催:日本学術会議環境学委員会環境思想・環境教育分科会
後援:学校法人先端教育機構事業構想大学院大学、一般社団法人日本環境教育学会