学術フォーラム「オープンサイエンス、データ駆動型研究が変える科学と社会-G7コミュニケを読み解く」

 2023年5月に行われたG7科学技術大臣会合、及びG7広島サミットのコミュニケで、オープンサイエンスの推進が明記されました。
 これに先立ち、日本学術会議では、総合科学技術・イノベーション会議からの審議依頼を受けて、2022年末に「回答:研究DX の推進-特にオープンサイエンス、データ利活用推進の視点から-に関する審議について」を発出しました。この回答では、オープンサイエンスに対する日本学術会議としての考え方を示し、課題の整理と具体的方策に関する事項、及び今後のデータ駆動型科学の振興のために考慮すべき事項について提言を行いました。
 本フォーラムは、オープンサイエンスとデータ駆動型研究の可能性を改めて啓発し、先導事例を通じてアカデミアと関係者の具体的な行動変容に繋げること、また、回答の構成上、触れることが難しかった視点や論点なども紹介し、学術と社会の将来に向けた多角的な議論を行い、明日の学術と社会を創る原動力を生み出すことを目的とします。

イベント概要

開催日時 2023年6月26日(月)13:30~6月27日(火)17:30
開催地 日本学術会議講堂(東京都港区六本木7-22-34) オンライン配信あり
対象 どなたでも参加いただけます。
定員 日本学術会議の講堂での参加希望については、定員になり次第締め切らせていただきます。
参加費 無料
プログラム
司会:林和弘

第1日:6月26日(月)

13:30-13:35 開会挨拶
菱田公一(日本学術会議副会長、明治大学知財・研究戦略機構特任教授)
13:35-14:05 趣旨説明・回答までの経緯
喜連川優(日本学術会議連携会員・オープンサイエンスを推進するデータ基盤とその利活用に関する検討委員会委員長、情報・システム研究機構長)
14:05-14:35 日本のオープンサイエンス政策~G7科学技術大臣会合を踏まえて~
赤池伸一(内閣府科学技術・イノベーション推進事務局参事官)
【セッション1】オープンサイエンスとデータ駆動型科学の先導事例の紹介
座長:筑本知子(日本学術会議第三部会員、中部大学超伝導・持続可能エネルギー研究センター教授)
14:35-15:35
1 オープンサイエンスのための新しい研究開発環境 : ロボット・機械学習・データの活用
一杉太郎(日本学術会議特任連携会員、東京大学大学院理学系研究科化学専攻教授)
2 オープンサイエンス推進のための推論の標準化と科学のパラダイムシフト
桜田一洋(慶應義塾大学医学部石井・石橋記念講座(拡張知能医学)教授)
(休憩15分)
15:50-16:20
3 社会科学におけるオープンサイエンスを推進するデータ基盤について
上東貴志(日本学術会議第一部会員、神戸大学計算社会科学研究センター長・経済経営研究所教授)
4 気候変動分野における地球規模観測とモデルの融合、データ利活用について
三枝信子(日本学術会議第三部会員、国立環境研究所地球システム領域長)
16:50-17:00 第1日のまとめ

第2日:6月27日(火)

9:40- 9:50 第2日の導入
【セッション1】オープンサイエンスとデータ駆動型科学の先導事例の紹介(承前)
座長:寺﨑浩子(日本学術会議第二部会員、名古屋大学未来社会創造機構特任教授)
9:50-11:50
5 AI 駆動型科学とその学術・社会への影響
高橋恒一(理化学研究所生命機能科学研究センター チームリーダー)
6 航空におけるデジタルとグリーン
大林茂(日本学術会議連携会員、東北大学流体科学研究所教授)
7 社会科学分野におけるオープンデータの活用:国際関係・人間の安全保障への適用事例を中心に
阪本拓人(東京大学大学院総合文化研究科教授)
8 G7のコミュニケと日本の学術の実際
林和弘(文部科学省科学技術政策研究所データ解析政策研究室長)
(昼休憩70分)
【セッション2】多様な視点からみたオープンサイエンスとデータ駆動型科学
座長:永井由佳里(日本学術会議連携会員、北陸先端科学技術大学院大学理事・副学長)
13:00-15:40
  • 企業の視点より
     藤嶋誠(DMG森精機株式会社取締役副社長)
  • 人文社会学の観点より
     木部暢子(日本学術会議連携会員、人間文化研究機構長)
  • インフラの観点より
     山地一禎(国立情報学研究所オープンサイエンス基盤研究センター長・教授)
  • 組織、人材の観点より
     船守美穂(国立情報学研究所情報社会相関研究系准教授)
  • 法制度(国際)の観点より
     生貝直人(一橋大学大学院法学研究科教授)
  • 法制度(国内)の観点より
     宍戸常寿(日本学術会議特任連携会員、東京大学大学院法学政治学研究科教授)
(休憩20分)
【セッション3】科学と社会のリデザイン-変わるものと変わらないもの-
16:00-17:30 パネルディスカッション
モデレータ:喜連川優
パネリスト:木部暢子、三枝信子、生貝直人、宍戸常寿、高橋恒一、林和弘
事後報告書(PDF形式:131KB)
 申込方法 事前に下記URLからお申込みください。
申込みフォームへのリンク(申込みは終了しました)
 問合先 日本学術会議 学術フォーラム担当
電話03-3403-6295
備考 主催:日本学術会議(企画:オープンサイエンスを推進するデータ基盤とその利活用に関する検討委員会)
共催:国立情報学研究所