公開シンポジウム「水害対策と建築分野の取組み」

 日本学術会議土木工学・建築学委員会気候変動と国土分科会では、気候変動の影響を受けて激甚化する水災害に対応した新たな「流域治水」による防災・減災対策(適応策)のために不可欠となる知見や科学・技術について審議している。
 流域治水を効果的に進めるためには、地形特性による影響や気候変動によって年々変化していく豪雨発生状況を踏まえて浸水リスクの態様を把握し、土地利用の規制・誘導等も視野に入れつつ、建築物等における水害対策と、治水インフラ整備との調和・連携を図っていくことが重要である。即ち建築物の立地環境に応じた対策の整備を、治水インフラと建築物側とで連携して進めていく必要がある。
 両者の連携のために、河川氾濫等による洪水のハザードに関して共通の認識を持ち、水害に関するハザード情報が地域の建築物の対策に活かされ、逆に地域の建築物や諸施設の現状や将来の方向性を踏まえた治水インフラの整備や土地利用の計画を進めることが肝要である。
 気候変動と国土分科会では、「流域治水に資する建築物の耐水設計検討小委員会」を設置し、建築物に関する過去の水害や対策事例、活用可能な洪水情報を整理した上で、建築物の水害対策の考え方を検討してきた。建築物や地域の水害対策に適用可能な、河川氾濫等による浸水等のハザード情報のあり方とその活用、および必要な活動などの具体的な内容についても、建築(・地域計画)分野と土木分野の技術者が共同で検討することとしている。
 本シンポジウムでは、本小委員会にて検討されてきた内容のうち、建築物の水害対策に焦点を当て、今後の具体的な防災・減災につながる活動に向けて、内容を深めるための議論を行う。なお、本シンポジウムは、関連する建築・土木・都市計画分野などの専門家に広く参加を呼びかけ、開催する。

イベント概要

開催日時 令和 5年 3月 8日(水)13時~17時
開催地 オンライン開催(Zoomによる開催を予定)
プログラム
司会:持田 灯(日本学術会議連携会員、東北大学大学院工学研究科教授)
13:00 挨拶
米田 雅子(日本学術会議第三部副部長、東京工業大学環境・社会理工学院特任教授)
13:05 趣旨説明
池田 駿介(日本学術会議連携会員、株式会社建設技術研究所研究顧問)
13:10 流域治水と建築物の耐水対策への期待
望月 常好(日本学術会議連携会員、公益社団法人日本河川協会監事)
13:20 河川氾濫と建築物の被害
二瓶 泰雄(東京理科大学理工学部教授)
13:40 建築物の水害対策の課題
木内 望(国立研究開発法人建築研究所主席研究監)
14:00 建築環境面から見た建築物の水害対策
長谷川 兼一(秋田県立大学システム科学技術学部教授)
14:20 建築物の耐水設計に対する取組み(提案)
田村 和夫(日本学術会議連携会員、建築都市耐震研究所代表)
14:40 土木学会・日本建築学会TFチームにおける取組み
立川 康人(京都大学教授、土木学会・日本建築学会TF災害WG委員長)
15:00 休憩(10分間)
15:10 各分野からの意見
建築構造分野の視点から
楠 浩一(東京大学教授)
建築環境分野の視点から
秋元 孝之(芝浦工業大学教授)
建築計画分野の視点から
清家 剛(東京大学教授)
都市計画分野の視点から
野澤 千絵(明治大学教授)
水害リスクマネジメントの視点から
大原 美保(日本学術会議連携会員、国立研究開発法人土木研究所 水災害・リスクマネジメント国際センター主任研究員)
復旧・復興の視点から
荒川 尚美(日経クロステック/日経アーキテクチュア記者)
16:10 総合討論
司会:久田 嘉章(土木学会・日本建築学会TF災害WG副委員長、工学院大学建築学部教授)
16:55 まとめ・閉会
田辺 新一(日本学術会議第三部会員、早稲田大学創造理工学部建築学科教授)
 参加申込み 参加ご希望の方は以下のURLからお申し込み下さい。(ポスターのQRコードからも入れます。)
参加申し込みフォームへのリンク
 問合せ先 田村和夫 tamkaz.kento(a)ninus.ocn.ne.jp ※ (a)を@に置き換えて送信ください。
備考 主催:日本学術会議 気候変動と国土分科会
共催:一般社団法人 日本建築学会、公益社団法人 土木学会
後援:一般社団法人 防災学術連携体