公開シンポジウム「口腔疾患の予防・治療・保健教育の場も喫煙防止・禁煙支援指導などの喫煙対策の場として活用すべきである」
現在全国の喫煙率は減少傾向にあるとはいえ、国が目標として掲げた「2022年までに喫煙率の半減」の達成は確実ではない。加えてタバコ産業は加熱式タバコなど新たなタバコ製品を市場に投入し、タバコへの批判をそらし、結果としての喫煙人口の維持拡大を図っている。従って脱タバコ社会を目指す日本学術会議としてもこうした状況を分析検討し、タバコ対策を見直すことが迫られている。
喫煙関連疾患の中で歯周病はあらゆる年齢層にみられ、有病率が高く、かつ慢性に経過するため、その予防・治療・保健教育の場は、絶好の喫煙防止・禁煙支援の場を提供している。WHOは「口腔保健・医療従事者・専門家は、多数喫煙者に接することができるので喫煙者の禁煙誘導に関し重要な潜在的可能性を持っている」と指摘し、さらに、「日常的に喫煙による口腔への影響を観察しているため、喫煙の害を強く懸念している」とも述べている。
口腔疾患医療の場は、患者が直接口の中を見て喫煙の影響を確認し、あるいは唾液検査から喫煙・受動喫煙の程度を把握する機会を提供することが可能であり、禁煙への動機づけに適した場の一つである。
また、歯周病に対しては継続的な治療とメインテナンスが必要であり、外来受診は長期間にわたる。そのため、歯周病治療の場は禁煙治療の場としても適している。禁煙外来で効果を上げるためには継続的な受診が必要だからである。実際、歯科診療の場での禁煙支援の効果は、既に多くの研究で実証されている。しかし、我が国では口腔疾患の予防・治療の場を喫煙防止・禁煙支援の場として活用する体制が整備されているとは言い難い。この点を中心に、広く市民とともに議論するために、本公開シンポジウムを計画した。
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イベント概要
日時 | 2021/12/12(日)14:20~17:00 |
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開催地 | 名古屋国際会議場(愛知県名古屋市熱田区熱田西町1-1)及びオンライン配信 ※オンライン配信の視聴方法は下記の「申込み」欄を御確認下さい。 |
対象 | どなたでも参加いただけます |
定員 | 約100名(当日先着順) |
参加費 | 無料 |
プログラム |
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申込み方法 | 参加費無料・事前申込不要 オンライン配信は終了しました |
お問い合わせ先 | 日本コンベンションサービス株式会社 中部支社内 TEL:052-218-5822 FAX:052-218-5823 E-mail:jami25*convention.co.jp(*を@に変更) |
備考 | 主催:日本学術会議健康・生活科学委員会・歯学委員会合同脱タバコ社会の実現分科会 共催:日本顎顔面インプラント学会、全国公衆衛生関連学協会連絡協議会 後援:日本生命科学アカデミー、口腔9学会合同脱タバコ社会実現委員会、公益財団法人国際医療財団 |