公開シンポジウム「今後の博物館制度を考える~博物館法改正を見据えて~」

 博物館とは空間と時間を越える文化のハブとして日本と世界の人々の幸いに資するものである。その趣旨のもと、ICOM(国際博物館会議)が3年に1度世界各地で開催する大会が2019年9月に京都で開催された。それをも踏まえて日本学術会議は2020年8月に提言『博物館法改正へ向けての更なる提言~2017年度提言を踏まえて』を発出した。1952年施行の博物館法に規定される登録博物館制度や学芸員資格等の構造的な不備は、2008年の博物館法改正においても抜本的には改正されず、現実との乖離が著しい。そこで『提言』では、従来の登録制度に代わり文化財保護法との整合性のとれた新・認証制度と学芸員を研究者と認定する制度の構築の必要を示した。以上を背景として本シンポジウムでは、全日本博物館学会との連携の下に、現在進行しつつある博物館法改正を含めた、今後の日本の博物館と学芸員の制度について皆で考えてゆきたい。現在の我々は、過去からの文化遺産を、未来の世代にどのように伝えていったらよいのだろうか。

イベント概要

日時 2021年 3月 2日(火)13:00-17:00
開催地 オンライン開催
対象 どなたでも参加いただけます
定員 1,000人
プログラム
総合司会
半田昌之(日本博物館協会・専務理事)
13:00-13:05 開会挨拶
木俣元一(名古屋大学・教授)
13:05-13:25 「文化政策としての博物法改正に向けてーその課題と展望」
栗原祐司(京都国立博物館・副館長)
13:25-13:45 「博物館法改正へ向けての日本学術会議の提言二つの発出を終えて」
小佐野重利(東京大学・名誉教授)
13:45-14:05 「文化審議会博物館部会での審議から」
佐々木秀彦(東京都歴史文化財団・事務局企画担当課長)
14:05-14:25 「ユネスコ博物館勧告・ICOM規約(博物館定義)から見た日本の博物館法」
井上由佳(明治大学・准教授)
14:35-14:55 「観光政策と博物館認証制度」
松田陽(東京大学・准教授)
14:55-15:15 「間に合う学芸員資格取得者の養成は可能かー新たな学芸員養成課程への課題と展望」
栗田秀法(名古屋大学・教授)
15:15-15:35 「学芸員を研究者と認定する制度について」
金山喜昭(法政大学・教授)
15:35-15:55 「学芸員の力を活かすために、現場でさぐる課題と活路」
佐久間大輔(大阪市立自然史博物館・学芸課長)
16:05-16:35  パネルディスカッション
司会:芳賀満(東北大学・教授)
登壇者:上記個別報告者8名
16:35-16:55 視聴者からの質疑応答
16:55-17:00 閉会挨拶
布谷知夫(全日本博物館学会・会長/前三重県総合博物館・館長)
 申込み 参加費無料・要事前申込
以下のページのリンク先よりお申込み下さい。
申し込みフォームのリンクページ
 問い合わせ先 名古屋大学人文学研究科附属人類文化遺産テクスト学研究センター(担当:三好)
メールアドレス: hakubutsukanseido*gmail.com (*を@にしてお送りください。)
備考 主催: 日本学術会議史学委員会博物館・美術館等の組織運営に関する分科会、全日本博物館学会、名古屋大学人文学研究科附属人類文化遺産テクスト学研究センター
後援:公益財団法人日本博物館協会