公開シンポジウム 「シチズンサイエンス・当事者研究が拓く次世代の科学:新しい世界線の開拓」
シチズンサイエンスは一般の人々によって行われる科学研究を指し、その活動は世界的に拡大しつつある。当事者研究は、北海道浦河町における「べてるの家」に集う精神疾患を抱えた当事者の活動から生まれたエンパワメント・アプローチであり、当事者の生活経験の蓄積から生まれた自助と自治のツールである。これらはどちらも「科学の専門家ではない市民」が知を体系化する取り組みと定義できる。これまで人類は、対象に関心を持ち、問いを立て、仮説を構築し、それを検証する営みを絶えず行ってきた。しかし、学術が制度化される中で分業が進み、これらの営みは科学の専門家が行うものとして囲い込まれ、専門家-非専門家の分断を生み出した。そして、この分断は「物事を客観的に判断することができる理性的な人」で成り立つ「市民社会」の基盤を脅かし、ポスト真実の時代において、この問題がますます顕著になっている。昨今のコロナ禍も、この分断を可視化し、科学の専門家が構築した知識体系と、社会にある知識体系の乖離を自明のものとした。それと同時に、急激に進められたICTの活用、技術の発展は、その分断を繋ぎうる機会ともなり得ることを障がい当事者の研究者がNature誌に寄稿し、世界からも注目されている。これまで、若手アカデミーは国内におけるシチズンサイエンスの普及を目的とし、様々な活動を行ってきた。その背景として、競争的サイエンスから共創的サイエンスへの移行の促進がある。今回、当事者研究の視点を組み入れることで、若手アカデミーが推進するシチズンサイエンスを拡充し、現代社会の課題である「分断された知」の架橋を試みる。そして、それを次世代の科学を拓くツールとし、ポストコロナの世界を見据えた新しい世界線を開拓することを企画の趣旨とする。
イベント概要
日時 | 2020/7/25(土)13:00-16:30 |
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開催地 | オンライン開催 |
対象 | どなたでも参加いただけます |
定員 | |
プログラム |
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申込み | 参加申し込みフォーム |
問い合わせ | 髙瀨 堅吉(若手アカデミー幹事、日本学術会議連携会員、自治医科大学大学院医学研究科教授) 渡部 麻衣子(自治医科大学大学院医学研究科講師) |
備考 | 主催:日本学術会議若手アカデミー、公益財団法人日本学術協力財団原田弘二基金 シンポジウムでは手話通訳および要約筆記を実施いたします。 手話通訳の表示を希望される場合、パソコン(WindowsまたはMac)での視聴をお願いいたします。 また要約筆記につきましては、captOnlineというサービスを使用いたします。 こちらのサービスは当日のみログイン可能です。 <PC文字通訳「captiOnline」の見方> 1.Google Chrome を起動。 2.captiOnlineにアクセス。 ↓ ■PC字幕[Flex] 3.上から2つめの、「captiOnline3」をクリック(またはタップ)。 4.「利用者ページ」をクリック(またはタップ)。 5.「ログイン」が出てくるので、以下を入れる。 =========== ユーザー名: wakate パスワード: 20200725 =========== 4.黒い画面が表示さればOKです。字幕が出てきます。 補足:文字の大きさや色を変えたい場合は、画面左上、左から2つめの「歯車マーク」で調整してください。 |