第16回アジア地震委員会(ASC)総会

代表派遣会議出席報告

会議概要

名称

(和文)第16回アジア地震委員会(ASC)総会

(英文) 16th General Assembly Asian Seismological Commission

会期

2026年4月25日(土)から2026年4月30日(木)まで(7日間)

会議概要

(1) 会議の形式:対面(ビジネス会議、口頭発表、ポスター発表)
(2) 会議の開催周期:2年に一度
(3) 会議開催地、会議場:ウズベキスタン・タシュケント、AZMIT Grand Hotel Tashkent
(4) 会議開催母体機関:アジア地震委員会(ASC)
(5) 会議開催主催機関及びその性格:ウズベキスタン科学アカデミー
(6) 参加状況(参加国名・数、参加者数、日本人参加者の氏名・職名・派遣機関)

参加国・数:ウズベキスタン、ロシア、中国、カザフスタン、キルギス、インド、米国、日本等約35か国
参加者数:約300人
主な日本からの参加者:大久保 慎人(筆者)・高知大学理工学部
           佐竹 健治・國立中央大学(台湾)
           鷺谷 威・名古屋大学・減災研究センター
           西村 卓也・京都大学・防災研究所
           井出 哲・大学院理学系研究科
           吉見 雅行・産業技術総合研究所
           林田 拓己・建築研究所
           吉岡 祥一・神戸大学

(7) 次回会議予定(会期、開催地、主なテーマ):
  会 期:2027年7月16日~22日
      開催地:韓国・仁川
      準備組織:国際地震学および地球内部物理学協会(IASPEI)
      主なテーマ:地震学・地球内部物理学

会議の学術的内容

(1) 日程と主な議題:2026年4月25日~4月30日、地震学・地球内部物理学分野の先端研究成果の発表や将来構想

(2) 提出論文: 要旨はhttps://asc2026.uz/files/abstract_book_asc2026_tashkent.pdfに掲載されている。

(3) 学術的内容に関する事項(当該分野の学術の動向、今後の重要課題等): 

 ・破壊的地震:歴史からの教訓

 ・地震観測の進歩・発展(測地機器の利用)

 ・地球内部の可視化,解釈(火山、テクトニクス、活断層)

 ・地震災害とリスクアセスメント(地震動、津波、構造物)

 ・機械学習の応用

 (4) その他の特記事項:

 ・若手研究者の積極的な参加の呼びかけ。

 ・Sendai Frameworkに則った地震被害低減を見据えた取り組み。

 ・ASCのExecutive Committee(執行委員会)に日本人として筆者が参加している(2027年まで)。

 ・時期執行委員選定のためのノミネーション委員に井出哲氏が選出された。

所見

 開催地の地理的条件を背景として、ロシア及び中国からの参加者が多い印象を受けた。近年、ロシアとの研究連携が十分に行われていない状況にあり、2025年のカムチャツカ地震や北海道からサハリンにまたがる地域における研究において、日本の観測データが中心的に活用されている一方で、研究者間の直接的な連携の機会が限られている点が課題として認識された。
 中央アジア(ウズベキスタン、タジキスタン、キルギス、カザフスタン)における日本の研究手法や知見の蓄積に、大きな需要がある印象を受けた。世代間で傾向の違いが見られ、年長層は従来のロシアとの結びつきを重視する一方、若手研究者は新しい手法や知見、周辺諸国への留学を強く希望している印象を受けた。手法の適用方法や解釈・議論において、今後も日本が十分に貢献できる領域があると考えられる。付帯会議のInternational Day of Remembrance for Earthquake Victimsに合わせて、中央アジア諸国の地域・広域災害リスク軽減に向けた取り組み強化に関するプロジェクトが進められていた。まずは国・事務的な繋がりからであり、研究者の関与は今後の拡充が期待される状況である。