公開シンポジウム「文化財の未来をつくるのは誰か~SDGs、地域、防災、キャリア~」

 日本各地には、遺跡や建造物、歴史資料など、地域の歴史や文化を物語る数多くの文化財が受け継がれている。文化財は過去を知るための学術的資料であるだけでなく、人々のアイデンティティや地域社会の記憶を支える重要な社会資源でもある。しかし現在、人口減少や少子高齢化、自然災害の激甚化、地域社会の担い手不足などを背景として、文化財の保存・活用は大きな転換点を迎えている。また、文化財をめぐっては、観光や地域振興、SDGs、防災・減災など、多様な社会課題との関わりもますます重要になっている。
 こうした状況の中で、文化財の未来を支えていくためには、研究者や行政担当者だけでなく、市民、とりわけ次世代を担う若い世代が文化財の価値と課題を自ら考え、社会全体でその保存と活用のあり方を議論していくことが不可欠である。文化財は「守るもの」であると同時に、「未来へ引き継ぐもの」であり、そのあり方を決めるのは私たち一人ひとりである。
 本シンポジウムでは、都市の歴史を読み解く学術研究の意義、文化財保護と防災、人口減少や災害が文化財に及ぼす影響、SDGsとの関係、パブリックアーケオロジー、文化財に関わる多様なキャリアなどをテーマとして、第一線の研究者・実務者が最新の知見を紹介する。さらに、高校生・大学生を交えた全体討論を通して、「文化財の未来をつくるのは誰か」という問いを参加者全員で考え、これからの文化財保存と活用の新たな方向性を展望したい。

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概要

開催日時 令和8(2026)年10月25日(日)13:30~17:00
開催地 奈良女子大学ダイダンホール
対象 どなたでも参加いただけます
定員 会場200人、オンライン1000人
備考 主催:日本学術会議 史学委員会「文化財の保存と活用に関する分科会」
共催:奈良女子大学、岡山大学文明動態学研究所
後援:奈良県、近畿地区考古学大学連絡協議会、奈良県教育委員会(予定)

プログラム

司会:
宮路淳子(奈良女子大学大学研究院人文科学系教授)
13:30 開会あいさつ
高田将志(奈良女子大学学長)
13:35 趣旨説明
松本直子(日本学術会議第一部会員・岡山大学文明動態学研究所)
13:40 基調講演1「文化財からわかる都市の歴史」
近江俊秀(奈良大学文学部教授)
14:05 基調講演2「文化財を守ることと防災」
禰冝田佳男(大阪府立弥生文化博物館館長)
14:30 休憩
14:40 話題提供1「文化財はなくなる?―災害・人口減少のリアル―」
奥村弘(兵庫県立歴史博物館館長・神戸大学名誉教授)
14:55 話題提供2「文化財とSDGs」
星野有希枝(文化庁文化戦略官)
15:10 話題提供3「文化財は誰のもの?」
松田陽(東京大学大学院人文社会系研究科准教授)
15:25 話題提供4「文化財に関わる仕事」
瀬谷今日子(和歌山県立紀伊風土記の丘主任学芸員)
15:40 休憩
15:50 質疑応答・全体討論
16:50 閉会あいさつ

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