学習と記憶
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(1)記憶のファイル
脳って、どんなもの?
  脳は、五感(見る・聞く・さわる・味わう・においをかぐ)を通じて、人間が外界の様子を理解したり、考えたり、体を動かしたりするための司令塔なんじゃ。
 人間の脳は、頭がい骨の中で脳脊髄液(のうせきずいえき)という液体に浮かんでいて、周りのショックから守られています。脳は私たちが精神活動をするうえで、とても大切な臓器だからです。
 喜んだり怒ったりといった感情も、体温調節やホルモンバランスを保つのも、そして記憶も脳の機能です。

記憶はどこに蓄えられるのかな?
 脳をつくっているものに、ニューロン、つまり神経細胞というものがある。
 ここでは、本を読んだりして、ものを覚える時の記憶についての説明じゃ。
 人間の脳の表面には、2~3ミリの幅で大脳皮質(だいのうひしつ)という部分があります。この部分にはニューロンが約140億個もびっしり密集していて、長いひげを絡ませるようにしてつながりあっています。これが脳の中のニューロンネットワークです。
 人間がものを考えたり、覚えたり、行動を起こしたりするとき、このネットワークに情報(電気信号)が流れて、脳が指令を出します。 「ものを覚える」ときは、このネットワークに情報(電気信号)が流れて、そのつながりが強くなり、記憶が脳の中にファイルされるのではないかと言われています。
 ペンフィールドの「実験」のエピソードは、昔、曲を覚えたときに作られたネットワークが脳の中に埋もれていて、与えた電気刺激でその回路に電気が流れ、記憶がよみがえったのではないかと言われておるんじゃよ。
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