日本学術会議_おもしろ情報館

	「そうじゃの。＜人間がなぜサルやカエルと違うのか＞＜病気になるのはなぜか＞とか、＜長生きする秘密＞とかいろいろな問題の答えがわかってくる。その中には思いもかけないような事実や感動がかくされているじゃろう。」
	「調べるのはヒトゲノムなんだ。でもなんか実感がないんだよね。ヒトゲノムといわれても。」
	「ワンワンもピンとこないのだ。」

		「そうかい、そうかい、そこでじゃ。わかりやすくするために＜ゲノムの国の物語＞を作ってみた。もう一度メガネをのぞいてごらん。ダイヤルを合わせるぞ。」
		「ワンワンも見たいのだ。」
		「すまんの。ワンワンのサイズにはあわないんじゃ。」
		「これがゲノムの国か。いろいろなたんぱく質が動いているね。でもみんな心臓の絵がついてる。」
		「これは心臓の中にある細胞なんじゃ。だから心臓に必要ないろいろなたんぱく質が働いてるというわけさ。大事なのはあっちじゃ。核という大きな箱があるじゃろう。あの中にヒトゲノムが眠っておるのじゃ。」

	「上からのぞくと、随分たくさんあるね。」
	「人間の場合だと赤いのが母親からきたゲノムで23本、青いのが父親からきたゲノムで23本。合計46本ある。両親から半分ずつというのはえんどう豆も、カエルもみんな同じじゃ。名前は大きい順から1番、2番とついておる。」
	「染色体ってなんなの？」