ゲノムについて
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2.ゲノムの基礎知識1
ゆうき今日は日曜日。
実は、おもしろ博士の家に博士のお姉さんが来ているんだ。
お姉さんは「チコ」という名前で隣町でお店を経営しているんだ。

おもしろ博士
「ほう、これは、かわいい犬じゃな。」
チコ 「あたしの友達から旅行中だけ預かっているのよ。
不思議な犬で、人間の言葉がわかるの。」
おもしろ博士 「ほう、それはすごい犬じゃな。
よろしく!」
ゆうき 「ねえ、なんて呼べばいい?」
チコ 「それが「ワンワン」って名前なの。」
おもしろ博士 「なんじゃ、そのまんまじゃな。
はははっ。よろしくっ、ワンワン。」
ワンワン 「、、、、、。」
ゆうき 「そういえば、前から思っていたんだけど、博士とチコさんはあんまり似ていないよね。」
チコ 「いやだわ!似ていたら。」
おもしろ博士 「おい姉さん、そういう言い方はないだろう。 しかし、よいところに気がつくの、ゆうきくん。実はそれは遺伝と関係しているのじゃよ。」
ゆうき 「遺伝?」
おもしろ博士 「ふむ、世の中を見てごらん。イヌはイヌ、ライオンはライオン、桜は桜、蝶は蝶。そして、みんな親と似ている。」
ゆうき 「うん、ぼくもお母さんと似てるって言われるよ。」
おもしろ博士 「それを遺伝というんじゃ。その遺伝のもとになるのが実はゲノムなんじゃよ。」
ゆうき 「ゲノムっていうのはこの間いってたヒトゲノムのゲノムのこと」
おもしろ博士 「そうじゃ人の場合はヒトゲノム、蝶の場合は蝶ゲノムじゃ。わかるかな?」
ゆうき 「えーっ、ゲノムってなんなの?」
おもしろ博士 「例えば、蝶ゲノムには、蝶が蝶として生きるために必要な情報が全て含まれているんじゃ。」
ゆうき 「生きていくために必要な情報全てがゲノムなのか。」
おもしろ博士 「そうじゃ。この間、髪の毛のちがいの話をしたじゃろう。その髪の毛の色とか、顔の形とかを決めているのは遺伝子なんじゃよ。
ゆうきくんの体も、たくさんの遺伝子が働いてできあがったものじゃ。その遺伝子全てを集めたものをゲノムと呼ぶのじゃ」
ゆうき 「ゲノムは遺伝子の集まりで、遺伝のもとになるということになるのかな」
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