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カリフォルニアでは世界各国の燃料電池車を集めて実用化のためのテストが行われておる。乗用車やバス、トラックなどいろいろな燃料電池車があるんじゃ。アメリカやドイツ、カナダ、もちろん日本の車もあるぞ。 |
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写真:日本の燃料電池車
写真提供: (財)運輸低公害車普及機構 |
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普通の車とあんまり変わんないけど、バスの上には大きなタンクがあるね。 |
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燃料になる水素をためておくためじゃ。 |
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電池なのに燃料電池って呼ぶのはどうしてかしら?
水素をどうやって利用するの? |
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アポロ宇宙船のことを話したことがあったじゃろ。あの宇宙船で必要な電力を得るために開発されたのが燃料電池じゃ。水の電気分解を知っておるかな。 |
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水に電気を通すと酸素と水素に分かれるんだ。 |
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燃料電池はこの原理を逆にしたもんなんじゃ。水素をタンクに入れておいて空気中の酸素と、燃料電池の中で一緒にしてやる。火をつけてしまうと燃えて熱がでるだけじゃ。ところが、火のつかないようにして反応させると、熱ではなく電気を取り出すことができるんじゃ。出来るのは水だけ。有害な排気ガスや二酸化炭素も出ない、究極の『クリーンエネルギー』じゃ。 |
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でも、水素はどうやって手に入れるの。難しそうだわ。 |
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そこが大きな問題じゃ。どこでも水素が手に入るように、ガソリンスタンドと同じように水素スタンドを作らなくてはならん。これには時間もお金もかかる。それに、水素を作る方法にも工夫が必要じゃ。ガソリンや天然ガスを分解して作ることも考えられておるんじゃが、それでは究極のクリーンエネルギーとはいえんじゃろ。 |
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じゃあどうすればいいのかな? |
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自然エネルギーを利用することじゃよ。たとえば砂漠に大きな太陽電池発電所を作るんじゃ。この電力を使って水を電気分解する。こうしてできた水素は石油と同じように運ぶことができる。もちろん、風力発電でも、水力発電でも、よいわけじゃ。ガソリンや石油に代わって水素をエネルギー源として利用する時代がやってくるじゃろう。水素を利用した燃料電池は、車だけではなく家庭用の電気例えば冷蔵庫、洗濯機そして工場用の発電機の代わりにも使うことができるんじゃ。 |
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それじゃ、子孫の心配をしなくても便利な生活が続けられるのかしら? |
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たとえエネルギーの問題が解決しても廃棄物、つまりゴミじゃな。これは大きな問題じゃ。
そうじゃ!アフリカに面白いものがあった。
もう一度のぞいてみよう。 |