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「でも遺伝子が見つかると病気の原因がわかったり、新しい薬を作ったりすることができるんでしょう。」 |
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「さすがゆうき君じゃ。よく知っておるの。
世界中の専門家がゲノムの解読結果をもとに、病気の原因や薬の材料になる遺伝子の研究を進めておるのじゃ。」 |
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「どんなことがわかるのかしら?」 |
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「たとえばじゃな、30億のDNAの中でたった一つのDNAが違っているだけで、太りやすいかどうかが決まってくるのじゃ。」 |
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「えーっ。いやだ!」 |
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「花粉症はアレルギー体質で起きるといわれているが、この体質もたった一つのDNAの違いが大きな原因になるらしい。 たった一つの妖精が入れ違っただけで、遺伝子の働きが正反対になってしまうんじゃ。」 |
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「病気になりやすいかどうかがゲノムを調べるとわかるんだ。」 |
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「そこが大事なんじゃ。病気を治すだけではなく、どうしたら病気にならなくてもすむのか。 病気の予防法もゲノムの本を読むとわかるんじゃ。」 |
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