学習と記憶
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(3)知的好奇心
「知的好奇心」って、いつごろから持つようになるの?
人間というのは、生まれたときから「知的好奇心」があり、それによって学習するようにできておるんじゃ。
 生まれたばかりの赤ちゃんに、いろいろな図形を見せると、複雑な図形のほうをじっと見ます。
 人間には、生まれたときから、もっと知りたい、もっと学びたいといった「知的好奇心(ちてきこうきしん)」があり、それに注目してものを考え、学習するようにできています。
 「知的好奇心」は、進化の中で私たち人間が獲得(かくとく)した「宝」です。それを大切に育て、使っていきたいものです。

「やる気」ってどうすれば出るのかな?
脳には、何かをしてうまくいったときには「いい気持ち」になる仕組みがあるんじゃ。そして「がんばろう!」という気持ちになるんじゃよ。
 ある研究によると、脳の深い部分からは「A10神経(エーテンしんけい)」と呼ばれる神経が伸びていて、大脳辺縁系(だいのうへんえんけい)から前頭葉(ぜんとうよう)に向かっています。
 「A10神経」には、私たちが何かをしてうまくいったときに、いい気持ちになる仕組みがあります。
 知的なことを行っていると、A10神経が刺激され、脳内麻薬物質が出て「もっとがんばろう!」という気分になるのです。
 知的好奇心をいだいて、驚きと感動と意欲をもって勉強することこそ、学習するうえでいちばん大切なことなんじゃ。
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