海事工学の役割と将来についての提言
委員会名  船舶海洋工学研究連絡委員会
人工物設計・生産研究連絡委員会
  海事工学専門委員会
報告年月日  平成12年4月24日
議決された会議  第934回運営審議会
整理番号 17期−48

作成の背景 

 わが国の海運および造船は物流システムの根幹を支える重要な産業であり、また海洋は人類の持続可能な発展を支えるための基盤として、その利用が期待されているにも拘わらず、近年、これらの産業においては新たな人材の確保が困難になるとともに研究者や技術者が急速に減少している。こうした局面を打開するため、国家的な根本施策を早期に立案し、すみやかに実施することが重要であるとの提言をまとめた。

現状及び問題点

 わが国は物資の運搬の大半を海上輸送に依存しているが、海運を支えるわが国造船業は、厳しい国際競争の結果その技術力・競争力が相対的に低下している。
 一方、海洋を如何に理解し保全し利用するかは21世紀の人類にとって重要な課題である。
特に海洋に囲まれた日本にとっては海洋に関する科学技術の発展にかける期待は大きい。
 しかし、海運および造船の産業界の苦境を反映して、教育密度の低下、人材の確保も困難になりつつある。海事工学の発展を図るうえで、重大な支障をきたすと考えられる。

改善策・提言等
上記の事態を打開するためには、国家的な根本施策が必要であるとの認識に到り、次のような提言をまとめた。

1. 海事工学を統合的に教育・研究する高等教育機関および研究機関ならびに海洋環境保全・防災のエキスパートを集合した機関の整備を速やかに行い、その発展に努める。
2. 海事工学のさらなる統合とその発展を図る。
3. 海事工学における基本施策を討議し、その技術発展を主導する組織を速やかに作る。

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海事工学,物流システム,海事産業,内航海運モーダルシフト,大型浮体構造物,地球環境保全,
海洋科学,海上防災,外航海運

関連研究機関・学協会
運輸省船舶技術研究所




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