短半減期放射性同位元素の利用の推進について
  −陽電子放出断層撮影(PET)に使用される
     短半減期放射性廃棄物の取扱いの適正化に向けて−
委員会名  核科学総合研究連絡委員会
 原子力基礎研究専門委員会
報告年月日  平成11年6月14日
議決された会議  第922回運営審議会
整理番号 17期−11

作成の背景 

 第15 期原子力基礎研究連絡委員会は、放射性同位元素および核燃料物質に関する規制の合理化について大規模な全国的アンケート調査を行った。この中で最も要望の強かったものは、短半減期放射性同位元素の使用に係る規制の合理化であった。当専門委員会は、その後も放射性同位元素等を用いる研究の推進という観点から検討を進め、諸外国に比較して我が国の規制が研究および利用上大きな障害になっている陽電子放出断層撮影(PET )に関する問題を検討してきた。

現状及び問題点 

 近年、医療の分野では、加速器を用いて短寿命の放射性同位元素を製造し、人体機能の研究や診断に用いる技術が大きく発展し、生理学的生化学的機能を調べる上で欠かすことの出来ない重要な手法となっている。このような手法が医療行為として行われる場合には医療法による規制を受け、研究に用いる場合には、放射線障害防止法の規制を受け利用上の大きな障害になっている。

改善策・提言等

 陽電子放出断層撮影(PET)の使用に係る安全性についての検討の結果PETに使用される短半減期放射性同位元素の使用に関する規制について以下のように適正化することを提言する。
 「短半減期放射性同位元素を用いて放射性薬剤として製造法が確立され、長半減期放射性同位元素の混入していないことが確認された薬剤について、これを使用した器具、投与された動物などは、期間を定めて管理した後、定められた測定方法により安全性が確認された場合、放射性物質で汚染されたものとしての管理の必要のないものとして処理できることとする。
 安全性の確認法、PET用放射性薬剤以外の放射性同位元素の混入防止策等について指針を定めて早急に実施すること。」

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短半減期放射性同位元素陽電子放出断層撮影(PET)放射性廃棄物汚染
長半減期放射性同位元素、 バイオハザード、 放射線管理、 実験動物

関連研究機関・団体・学協会
日本アイソトープ協会




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