初等中等教育における情報教育について | |||||||||
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コンピュータと通信技術の飛躍的な発展につれて、社会生活におおきな変化が起こり,コンピュータなしには我々の生活が成立しなくなりつつある。文部省は平成10年12月に小学校と中学校の学習指導要領の改訂を告示、平成11年3月には高等学校指導要領が発表した。中学校では情報に関する内容を必修化し、平成15年より高等学校の普通科には情報科目を新設して2単位の必修としている。 これらの効果を高めるために、緊急の提言をしたい。 |
1. | 情報教育に関する今回の教育課程審議会の答申、およびそれに基づく学習指導要領の改訂を歓迎し、さらにその効果を高めるために必要な対策を推進することを期待する。 |
2. | 情報の学問は、数学や物理学などと同様な基礎科学である。情報活用術のみに走ることなく、その背後にある考え方、情報と人類社会とのかかわりなど、基礎を重視することが必要である。早い機会に学習指導要領を改訂して、この点に十分な配慮を払うことが必要である。 |
3. | 情報は将来、理科、数学、国語、社会などと並ぶ基礎的な教養科目として確立するべきものである。 |
4. | 情報にかかわる教員の養成は緊急の課題である。このため、情報関連大学院における1年間の情報科目教員養成のためのコースの開設、情報専門およびその関連学部学科および大学院における「情報科」の教員免許取得を可能にするなど、教員の養成と教育に力をそそぐ必要がある。 |
5. | 情報の分野の進歩は極めて早い。予定された2010年を待たず、指導要領の改訂を頻繁に行う必要がある。そのさい、情報に関する代表的な学会、たとえば情報処理学会などと連携を密にすることが有効である。教材の作成に関しても同様である。 |
6. | 計算機設備やネットワークを充実すると同時に、それを維持管理する要員の確保がきわめて重要である。これなしには設備は機能しない。 |
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