高分子科学研究体制の整備・構築について | |||||||||
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昨今の省庁再編,それに伴う研究機関の独立行政法人化という待ったなしの課題に対して,高分子科学・技術の将来展望を明確にする必要に迫られ,本報告書が作成された。 |
高分子の研究は大別して材料と化学の両面を持つ。材料と化学は縦糸と横糸の関係にあり,高分子研究者の多くは時に材料の研究者であり,時に化学の研究者である。高分子の分野で目につくのは,現時点ですでにアジア地域の研究者・技術者数が世界の大半を占めていることである。日本の高分子研究者への国際的期待はアジアにおける高分子材料研究の発展を側面から支援する役割と,アジアの先頭に立って,高分子科学の研究に新しい領域を開いていく努力であろう。 また,今後期待される発展には,分子論としての高分子,具体的には高分子を一要素として含む化学システムの構築が必要であり,異分野の研究者との血の混じりあいが是非とも必要である。高分子基礎研究体制の構築は,化学全体の研究体制の立体化の一貫として位置付けられねばならない。 |
本報告書では,化学の重要な分野における基礎研究の効率化の必要性を指摘し,理解を深めることにある。本報告書では,今後大きな変革が予想される国立大学および国立研究機関に,高分子分野の研究者から提案中の国際高分子基礎研究センターならびに高分子基盤技術研究センター構想の概略を述べた。高分子分野のためだけに主張している訳ではない。このような試みが今後化学全体の研究体制の議論に一石を投ずることになることを期待する。 |
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1.化学産業と高分子基礎研究,
2.高分子科学と物理学,
3.高分子科学と生命科学(1),
4.高分子科学と生命科学(2),
5.国際高分子基礎研究センター(試案),
6.高分子基盤技術研究センター 関連研究機関・学協会 IUPAC(国際純正応用化学連合),日本化学会 |
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