安全学の構築に向けて
委員会名  安全に関する緊急特別委員会
報告年月日  平成12年2月28日
議決された会議  第932回運営審議会
整理番号 17期−24

作成の背景  

山陽新幹線のトンネル事故,ウラン加工施設の事故など社会的に大きな影響を与える事故が発生している。これらの事故の予防が必要であるが,学術はこれにいかに対応すべきであろうか。この問題を検討すべく,第17期日本学術会議は安全に関する緊急特別委員会を設置し検討を行った。

現状及び問題点  

本報告では広い意味での人工物,或いはその影響によってもたらされる事故で,組織活動の欠陥によって発生するものを対象とした。さらに,この中でも製造物の生産・使用に関わる事故を中心とした。これは,最近この種の事故が連続的に発生しており,委員の関心もこれに集まっていたからである。

改善策・提言等

先ず安全のマネージメントに監視,システムの機能性能から安全への重点の移動,システムの弱さの解析,事故に学ぶシステムと事故を正しく調査するシステムの構築,安全管理の推進方法,安全管理活動の持続について,安全管理者の責任,事故の責任の取り方について改善策を提言している。さらに,技術者の倫理,規制のあり方,絶対安全からリスクに基づく安全評価システムへの移行の必要性,安全教育の問題についての改善策を示した。最後の章でこれらを総括して安全活動の基本的枠組み及びこれを基にした安全学の構築を提案している。

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1.原子力関連の事故の様相2.新幹線トンネル事故の様相3.エイズの血液製剤事件の様相4.動燃倒壊事業所の爆発事件の様相5.日本航空御巣鷹山の事故の様相


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