循環型社会について
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循環型社会
博士 これはシロアリの巣じゃ。
シロアリの巣づくり
江戸時代の肥料
きじの再利用
地球とメンバー
りか 複雑な形ね。作るの大変だけど、材料はなにかしら?
博士 自分たちの出したフンなんじゃ。
りか えーっ、きたなくないのかしら?
博士 廃棄物の有効利用じゃ。自分たちが一生懸命探して集めた食糧が、体で消化されてエネルギーとなった。そして、できたものをみすみす捨てるのはもったいない。シロアリはそんな無駄はしないんじゃ。
ゆうき 廃棄物を循環させる工夫をしてるんだ。
博士 わしらのご先祖さまもシロアリと同じように工夫は上手じゃった。江戸時代には、人糞は立派な肥料として使われておったんじゃ。江戸の町で集められた人糞は、江戸を取り囲む農村に運ばれて、米や野菜を作るために使われたんじゃ。出来上がった野菜は江戸の町に運ばれる。つまり、循環型社会が成り立っておったんじゃ。江戸は世界中で一番住んでいる人が多い町じゃったが、廃棄物を循環させる仕組みを持っていたおかげで、世界で一番美しい町といわれておったんじゃよ。
りか 廃棄物処理がうまくいっていたというわけね?
博士 それだけじゃない。使えるものはとことん使う。着物がすり切れたら座布団にするとか、節約する努力もしていた。米のとぎ汁も洗剤の代わりに使われたもんじゃ。町を流れる用水路の水も洗濯に使えるくらいキレイなもんじゃった。節約、倹約が当たり前。しかしな、循環型といっても江戸の町にはにぎやかで豊かな暮らしがあったんじゃ。われわれの生活も豊かで、しかも循環型になるように工夫をしていく必要があるの。
りか うちのお母さんも、リサイクルとか、ゴミの分別とか大変そうよ。
博士 そう、基本的には廃棄物が増えないように工夫することじゃ。リサイクルできるものはその仕組みを上手に作る。また、リサイクルできるものを原料に使う工夫も大事なんじゃ。そして、もっとも大事なのはリサイクルできるエネルギーを使うということじゃ。
ゆうき 循環型社会か、工夫する楽しみっていうのがありそうだな。
りか 難しくて大変なことだと思っていたけど、クジラをみたり、シロアリをみたり楽しかった。自然に教えてもらうことって大事よね。
博士 国や専門家が考える大きな工夫、家庭でできる工夫もあるじゃろ。りかちゃんやゆうき君たち子供が考える工夫も大事じゃぞ。大人たちがまねしたくなるような楽しい工夫をたくさん考えて欲しいの。
ゆうき よーく、わかったよ博士。これから何か欲しいものがあっても、ほんとに必要なのかどうか考えてみるよ。僕は結構飽きっぽいところがあって、せっかく手に入れてもムダになることが多いから。
りか まずできるのはなるべくリサイクルが可能な物を買う事、それに今まで以上に物を大事にすることかしら。
博士 われわれ地球上に住む全ての人間がそういった小さな工夫の積み重ねを続けていくことが大事なんじゃ。大昔は微生物しかいなかった地球に、いま生命がこんなに豊かな世界を作っておる。われわれも負けないようにがんばらなくてはな。
   
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