ゲノムについて
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4.ゲノム計画とは1
ゆうき今日は土曜日。
博士から連絡があってこの前約束していたとっておきの研究所へ連れていってもらうんだ。
この間の話しで、僕達はみんな細胞の中に核をもっていてそこには染色体があって、DNAで出来ている。
その中で「起きているDNA」つまり遺伝子が働いてタンパク質が作られる。
それが生きていくための仕組みだっていうことまでは解ったよね。

ゆうき
「おはよう博士!ちょっと早かったかな?」
おもしろ博士 「おはよう。早起きは良いことじゃぞ。」
ゆうき 「今日は、とっておきの研究所に連れていってもらえるって言ってたから前に話した友達を連れて来たんだ。」
リカ 「おはようございます。リカって言います。」
おもしろ博士 「おはよう、リカちゃん。 ゆうき君からこれまでのゲノムの話は聞いているのかね?」
リカ 「ゆうき君は博士のところから帰ってくるといつもノートに整理しているんですよ。 それを見ながら私にも説明してくれるの。とってもわかりやすくて、ゆうき君を尊敬しちゃう。」
ゆうき 「えへへ。」
おもしろ博士 「よーし、今日は二人に世界中で研究しているヒトゲノム計画について説明しようかの。わしが誰も入れたことのない裏山の研究所へ行くぞ。ついて来るんじゃ。」
イラスト:この700冊のうち99.9%はゆうき君も、りかちゃんも、わしも、みんな共通して同じなんじゃよ。 おもしろ博士 「ここが研究所じゃ。」
リカ 「素敵ですね。」
ゆうき 「僕ももっともっと勉強して自分の研究所を持ちたいな。 うわーっ。たくさん本があるね。 なんの本なの」
おもしろ博士 「これはヒトゲノムのDNAを全て書き表したものじゃ。百科事典にすると一人分で700冊分になるんじゃ。」
ゆうき 「ほんとだ、チミン君やアデニン君。グアニン君、シトシン君もいる。」
リカ 「妖精たちがならんでいるのね。700冊もあると全部読むだけでも大変ね。」
おもしろ博士 「そうなんじゃ、30億あるDNAという妖精たちがどんな順番でならんでいて、どこにどんなことがかかれているのか それを調べるのがヒトゲノム解読計画じゃ。 2000年の6月にほぼ解読が終わったことが発表されて大きなニュースになった。 覚えておるかな。」
リカ 「ええ覚えてるわ。終わったということは妖精たちの仕事が全部わかったということなの。」
おもしろ博士 「そこなんじゃ。妖精たちが並んでいる順番は大体わかったんじゃが、遺伝子として働いている妖精たちがどこにおるのか、みんな同じ顔をしておるのじゃから簡単にはわからんのじゃ。」
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