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Science Day in Sendai 2012 『ぼく,コロイドに夢中!』

市民公開講座結果概要

(1) 開催日時:
2012年5月15日(火), 16日(水)
(2) 開催場所:
仙台国際センター 小会議室7, 小会議室8
(3) 主なテーマ、サブテーマ:
本物の化学がやってくる。ぼくコロイドに夢中!
(4) 参加者数、参加者の構成:
234名、主に仙台市内の近隣の小学校の5, 6年生
(5) 開催の意義:

 身近な生活の場面で見られる界面化学現象や、洗剤や化粧品などの製品に使われているコロイド界面化学に基づいた技術を分かり易く解説し、それを応用したものづくりを体験してもらい、自然科学の大切さを実感し、興味・関心をもたせる。また、日常生活と自然環境とのかかわりや地域から世界への広がりについて学んでもらうという目的で開催した。日常生活と関わりが深く、実感できる現象が身近にあるというコロイド界面化学の特色を生かした企画であり、感受性の豊かな小学生の時期に、科学の面白さ、有用性、研究の醍醐味を伝え、興味を持ってもらう機会として大変重要な意義をもつと考えている。

展示を見る小学生,「本物の化学がやってくる:ぼく、コロイドに夢中」
(展示を見る小学生,「本物の化学がやってくる:ぼく、コロイドに夢中」)

(6) 社会に対する還元効果とその成果:

 洗剤、化粧品などの日常的に何気なく使っているものを題材として、実はその優れた性能の背景にはコロイド界面化学に基づいた技術が活用されているということを分かり易く解説した後、実際に実験をおこなってもらい、“コロイド界面化学現象”の面白さと有用性を実感してもらい、夢中になることの醍醐味と大切さを伝えるようにつとめた。

 具体的な題材として、実験では洗浄コロイドでは洗剤による汚れが落ちる過程の観察、コスメコロイドではジェルやカプセルの作成などを実施した。また、企業展示では、レーザー、精密計測機器、水を内包する撥水性パウダーなど、最先端の実験装置や材料を見て、触って実感してもらった。

 参加した小学生は好奇心をもって、嬉々として実験にとりくみ、展示会場でも活発に質問する様子がみられた。また、実施後の感想文でも反響は非常に大きく、以下のような還元効果と成果がえられたと考えている。

  • ・コロイド界面化学がどのように役にたっているかを、実感できるかたちで伝えられたことは、科学技術の社会への還元として成果があった。
  • ・科学技術立国である日本の将来を担う子供達に対して、感受性の豊かな時期に、科学の面白さ、有用性、研究の醍醐味を伝えることができた。
  • ・英語での展示、発表・質疑応答など国際会議の様子などにも触れてもらうことができ、成果や考えを伝えることの大切さ、英語の必要性などを感じてもらうことができた。
(7) その他:
 本市民講座に参加した小学生からの反響が予想以上に大きく、主催側もエネルギーをもらうことができたという点でも有意義であった。このような企画は、科学の社会還元の非常によい例となるのではないかと考えている。
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