代表派遣会議出席報告

会議概要

  1. 名 称

    (和文)世界若手アカデミー第10回年次総会
    (英文)10th Annual Conference and General Meeting of the Global Young Academy

  2. 会 期

    令和2年6月8日~令和2年6月12日(5日間)

  3. 会議出席者名

    岩崎渉、岸村顕広、新福洋子、安田仁奈、住井英二朗

  4. 会議開催地

    オンライン

  5. 参加状況(参加国数、参加者数、日本人参加者)

    約75か国、参加者約189名、うち日本人参加者8名

  6. 会議内容
    •  6月8日は、共同代表による安田博士を含む新規メンバー40名の就任式が行われた。新規メンバーの紹介は、予め事前サイエンスリーダーシッププログラムで録画された6ワードストーリーという6つの英単語での自己紹介が流された。後半は、少人数のブレイクアウトルーム分かれてGYAの今後の展望やNYAとの連携等についてディスカッションを通じてメンバー間の交流をおこなった。22時からは、3年目の執行役員に立候補している新福博士が個別にライブ配信の部屋を開き、GYAメンバーから今後の展望や執行役員、来年度の総会に期待することなどに関して意見交換をおこなった。
    •  オンライン総会1日目となる6月9日は、日本時間午後9時から開始された。冒頭に、著名な方々から寄せられたビデオメッセージの紹介があった。日本からは、GYAのアドバイザリーボードメンバーを務める原山優子氏からメッセージをいただいた。オンライン総会では、strategic planについての議論が行われた。執行役員からGYAにおける6つの活動の柱、Connect, Train, Mobilize & organize, Visibility, Opportunities, Experience & growthが示され、GYAが中心となり、各国若手アカデミーにつながり、若手科学者一般に広げていくスキームが図を用いて説明された。次にそれぞれに関わる活動プランについて説明があった。続いて、10のブレイクアウトルームに分かれて議論を行った。それぞれの部屋ではstrategic planに関わる異なる議題が与えられ、1時間弱の議論を行った。その後、それぞれの部屋の議論のまとめを代表者が発表して共有し(安田博士も一つの部屋の報告を行った)、さらなる議論の糧とした。
    •  2日目のオンライン総会では「How to improve the GYA's Structures and Processes?」をテーマに議論が行われた。交流を深めるための簡単なセッションに引き続いて、共同代表であるConnie Nshemereirwe博士から、GYAの新たな活動体制と、実務を担っている各Commiteeについて紹介が行われた。また、もう一人の共同代表であるKoen Vermeir博士から、GYAの出版物や年次報告書の紹介が行われるとともに、DORA (San Francisco Declaration on Research Assessment)にGYAが署名したことが報告された。続いて、先日に引き続いて10のブレイクアウトルームに分かれて1時間弱の議論が行われた。その後、それぞれの部屋の議論のまとめを代表者が発表して共有し、さらなる議論が行われた。
    •  3日目のオンライン総会前に、新しい共同代表にMichael Saliba博士とAnindita Badra博士が選ばれたことが発表された。オンライン総会では、来年度のFocus Areaを議論した。アイディアのあるメンバーが1分間のピッチに立ち、メンバーの賛同が得られたトップ5の課題が小グループセッションに選ばれ、分かれて議論を行う形式であった。その中で、新福博士が提案した「Harmonising reason with sensibility to enable an inclusive and sustainable future」が小グループセッションに選ばれた。このテーマは、次年度の日本開催が予定されている総会のテーマである。テーマのディスカッションには、岩崎博士と安田博士も参加した。小グループディスカッションにも参加者が多く、支持者が多かったため、このテーマがFocus Areaの一つに選ばれた。会の終わりに次年度の日本開催を計画するGYA総会国内組織分科会が作成した動画(駒井博士、狩野博士、岸村博士、新福博士が出演)が流され、参加者の日本の貢献に対する期待が上がった。
    •  4日目のオンライン総会前に、執行役員が選定され、新福博士が3年連続選ばれたことが発表された。最終日は今年度で任期を終えるメンバー、すでにアルムナイとなったメンバーのスピーチが行われ、狩野博士が参加した。本来インドで開催されるはずであったため、インドの国内組織委員会から、メッセージビデオが放映された。連日オンライン会議開始1時間前から会合後1~2時間程度、共同代表と執行役員、事務局による打ち合わせと振り返りが行われた。執行役員の渡航許可が降りれば、9月にベルリンにて執行役員会合が行われる予定である。

会議の模様

(上述参照)

次回開催予定:
会 期  令和3年5月17日から令和3年5月21日まで 5日間
開催地  日本 東京

準備組織(主催機関)
名 称 : Global Young Academy (GYA)/日本学術会議若手アカデミー
所在地 : Emil-Abderhalden-Strase 37, 06108 Halle (Saale), Germany
代表者 : Michael Saliba, Anindia Badra/岸村顕広, 新福 洋子
主なテーマ : Harmonizing Reason with Sensibility: Regenerating science for an inclusive and sustainable future

2020執行役員:3期目の執行委員に選出された新福博士(下列から中央)