代表派遣会議出席報告

会議概要

  1. 名 称

    (和文)国際学術会議(ISC)アジア太平洋地域諮問会議
    (英文)ISC ROAP(Regional Office for Asia and the Pacific) REGIONAL CONSULTATIVE FORUM

  2. 会 期

    令和2年4月8日(1日間)

  3. 会議出席者名

    澁澤 栄

  4. 会議開催地

    オンライン

  5. 参加状況(参加国数、参加者数、日本人参加者)

    14カ国、20名、1名

  6. 会議内容
    • フランス(パリ)所在のISC本部事務局より、ISCに関する近況報告を基にイントロダクションが行われた。 
    • 現在、アジア太平洋地域、アフリカ地域、ラテンアメリカ及びカリブ地域に所在するISC地域オフィス(Regional Offices)については、ISC本部とのより密接な連携促進のため、今後、本部直轄の地域支部(Regional Branch)に移行される予定である。本件について、ISC本部役員とアジア太平洋地域オフィスの運営役員それぞれから説明が行われた。主な内容は以下のとおり。
      • ガバナンス形態が変わることがポイントである。現状では、各地域オフィスは、上部組織のISCの地域委員会(Regional Committee)の指示を受ける形態である。一方で、ISC本部直轄の地域支部へ移行することにより、各地域支部はISC本部の理事会(Governing Board)へ直接報告を行うこととなり、ISC本部と各地域支部において、一貫した活動を行い、地球規模でISCの存在感を示すことが可能となる。
      • アジア太平洋地域からは、現在、ISC本部の役員が5名選出されている。組織改編後は、これらの幹部が地域委員会を通さずにアジア太平洋地域関係者を直接に監督できるようになるため、指揮命令系統の階層が一つ減りフラットになるという利点がある。
      上記のISC本部役員等からの説明の後、参加者からの質問、意見交換が行われた。主な内容は以下のとおり。
      • アジア太平洋地域オフィスは、現在マレーシアに所在しているが、組織改編後は、マレーシア政府からの支援はなくなるのかどうかとの質問が参加者からあった。ISC側からは、マレーシア政府は、組織改編後も引き続きパートナーであるということが説明された。また、ISC側からは、現在、新型コロナウイルスへの対応などで、国ごとの科学ではなくグローバルで均一な対応が求められている状況の中、現状の地域オフィス体制では、ISCが掲げる科学者の「一つのglobal voice」になるというヴィジョンの実現が難しいという問題意識も、今回の組織改編構想の背景にある旨、説明があった。
      • 参加者より、ISCと異なり、他の国際学術団体であるインターアカデミーパートナーシップ(IAP)では、同様の地域ネットワークを活用し、上手く活動している、という指摘があった。これに対し、ISC側からは、ISCとIAPでは、活動内容等が重なる部分もあることから、現在、IAPと役割分担等の議論を行っていることが報告された。併せて、IAPにおいても、地域ネットワーク毎に活動が分かれていることにより生じている課題があるのではないか、というISC本部側の認識も示された。

会議の模様

  • 今後の予定について、以下が示された。
    • 今回の会議に欠席であったメンバーに対しては、後日メールにて意見照会を行う。
    • ISC地域支部の発足は2022年1月を予定している。