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代表派遣会議出席報告
1 名 称   第40回海洋研究科学委員会(SCOR)執行理事会
        Scientific Committee on Oceanic Research (SCOR) 40th Executive Committee Meeting
2 会 期  平成23年9月12日~15日(4日間)
3 会議出席者名 日本人:池田元美(SCOR分科会委員、日本学術会議による代表派遣)、田口哲(SCOR分科会委員)
            外国人:Wolfgang Fennel(議長)、Mary Feeley(セクレタリ)、John Volkman(副議長、)Ilana Wainer(副議長)、他28名
4 会議開催地  ヘルシンキ、ヘルシンキ大学のTieteiden Talo(フィンランド)
5 参加状況(参加国数、参加者数、日本人参加者)
   参加国数:19、参加者数:34、日本人参加者(2名):池田元美、田口哲(日本のSCOR分科会委員)
6 会議内容

   ・日程及び会議の主な議題
     現存ワーキング・グループの報告と措置
     新規ワーキング・グループへの申請選考
     大型国際共同研究(GLOBEC、GEOTRACES、GEOHAB、IMBER、SOLAS)の報告
     政府間機関(IOC、PICES、ICES、FOO)との共同取組み
     非政府機関ICSU(IGBP、WCRP、SCAR、SOOS、SCOPE)とは特に緊密な関係
     IUGG付属組織(IABO、IAMAS、IAPSO)
     付属プログラム(CoML、iAnZone、IMAGES、InterRidge、IOCCG、Ocean Mixing Processes)およびその他の組織(POGO、AOSB)について報告
     フィンランド海洋科学シンポジウム

   ・会議における審議内容・成果
     本会議の最重要案件であるワーキング・グループの審査においては、科学的重要性に加え、担当者の地域バランス、女性研究者を含めていることも重視され、8申請から2件を採択した。各国の意見も充分に尊重した上で、
    地球化学成分の挙動と役割に関する申請と、海氷が生態系や大気海洋間フラックスに関する申請が採択された。我が国の研究者も両方の申請に加わっている。前回は財源が足りないことを理由に採択は1件とされたが、今回
    は2件が採択され、SCORが今後も海洋科学に重要な貢献をすると期待される。
     財政問題についての報告では、SCORの財源が厳しいことに変わりはなく、資金の確保に各国が努力してほしいこと、また新たな参加国を探すことが要望された。

   ・会議において日本が果たした役割
     田口哲委員が副議長として運営に貢献している。

   ・その他特筆すべき事項(共同声明や新聞等で報道されたもの等)
     特になし

7 会議の模様
     東日本大震災による打撃からまだ立ち直っていない我が国であるが、海洋汚染については加害者の立場にもなってしまっている。池田委員より、簡単に現状の説明と汚染の解明・解決に海洋科学専門家が努力していることを述べ、
    そこに各国の専門家から知見を提供してもらうようお願いした。
     本会議の重要案件であるワーキング・グループについて、まず既存のグループの評価を行った。最終報告だけを残すものが4件あり、報告の提出を強く求めることとした。その他の7件は高い評価を受け継続が認められた。発足
    当初は担当者の意気も高く活動も見えやすいが、終わりに近づくと興味が低下して報告書などの提出が遅れる傾向がある。評価の公表など、何らかの措置をとることにより、提出物を確保するよう進言があった。

   次回開催予定:
    2012年総会は、カナダ・ハリファックスにおいて、ベッドフォード海洋研究所設立50周年と時を同じくし、開催される。2013年執行理事会が未定であり、南半球で開催することが望ましいとされた。2014年総会はドイツ・ブレーメンで開催される予定である。



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