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代表派遣会議出席報告
1 会議概要
1)名称   (和文) 第37回地質科学国際研究計画(IGCP)本部理事会
         (英文) 37th Session for the International Geological Science (IGCP) Scientific Board
2)会期   平成21年2月18日?20日(3日間)
3)会議出席者名  波田 重煕(日本IGCP国内委員会委員長)  
4)会議開催地   パリ市(フランス)
5)参加状況  参加国数 29ヶ国 参加者数 57名  
           日本人参加者 波田 重煕(日本IGCP国内委員会委員長)
           坂下 鈴鹿(ユネスコ日本政府代表部一等書記官)
6)会議内容

 本会議は、ユネスコ生態・地球科学部門が中心になって、ユネスコと国際地質科学連合(IUGS)が「社会に貢献する地球科学」を目指して推進している地質科学国際研究計画(IGCP)について、現在進行中のプロジェクトの評価と新たに申請されたプロジェクトに採否の審議を中心に、毎年一回2月にユネスコ本部で開催しているものである。
・ 日程及び会議の主な議題
 日程は、前述したように平成21年2月18日?20日の3日間であるが、報告者はIGCP国内委員会の委員長として、理事以外に出席が求められている(open session)2月20日のみに参加した。2月20日の議題は、以下の通りである。
① IUGS会長、ユネスコ生態・地球科学部門代表などからのIGCPの2008年度の成果に対する評価と今後の方向についての議論
② IGCP科学理事会による、2008年度の活動報告(とくに、IGCPのリフォームについて)
③ 2008年度に活動したIGCPプロジェクトの評価結果の公表
④ 各国のIGCP国内委員会からの年次報告の評価
⑤ 各国のIGCP国内委員会代表による2008年の活動報告
⑥ 2009年から開始する新しいIGCPプロジェクトの発表
⑦ 国連「国際惑星地球年」に関する報告
⑧ IGCPに関わるユネスコが推進している科学プログラム代表者による年次報告
・ 会議における審議内容・成果
 「社会に貢献する地球科学」を徹底するという観点から、IGCPで推進するプロジェクトには、基礎科学というよりも応用科学という視点が強く求められるようになっている。
・ 会議において日本が果たした役割
 日本IGCP国内委員会として、IGCPの主な関心が基礎科学から応用科学にシフトしたため、とくに日本の若い地球科学研究者にとってはIGCPはそれほど魅力的な存在ではなくなり、そのことが日本からの新しいプロジェクトの申請の減少につながっており、国内委員会としてはIGCPの意義を広報する努力をしていることを報告したが、各国から同じような状況になっているという報告があった。もう一点、「国際惑星地球年」のアウトリーチの目玉として、日本はジオパークの推進を日本地質学会が中心になって、外務省などの省庁などの協力をいただきながら推進しているが、これが成功し全国的な盛り上りに発展していることを報告した。これに対しては、各国から賞賛の言葉をいただいた。


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