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代表派遣会議出席報告
1 会議概要
1)名 称 (和文) 第21回CODATA国際会議およびCODATA総会
(英文) 21st International CODATA Conference and CODATA General Assembly
2)会 期 平成20年10月5日?10日(6日間)
3)会議出席者名 長島 昭、岩田修一、五条堀孝、門馬義雄、国沢隆、芦野俊宏、徐Yibin、(以下略)
4)会議開催地 ウクライナ国キエフ市
5)参加状況(参加国数、参加者数、日本人参加者)
参加国数36国、参加者数580名、日本人参加者数 35名
6)会議内容
CODATAの目的は科学・技術に関するあらゆるデータの質、信頼性、管理および利用可能性の向上を国際的な協調のもとに行なうことである。前半に講演発表形式の国際会議が行なわれ、 後半でCODATAの運営にかかわる総会等が開催された。正式な日程は上記6日間であるが、会期前に2日間、ハイパーフォーマンス・コンピューティング、リスクモデル、ナノ材料、その他のワークショップも開催された。 国際会議では、天文データ、気候変動データ、地球観測年、情報社会、リスク、バイオインフォーマティクス、バイオデータと遺伝学データ、科学技術データ政策、アルゴリズムとデータプロセッシングのイノベーション等々の課題に付いて、熱心な講演発表と討論が行なわれた。
今回の会議では、複雑化する地球規模の課題に対処するために、観測データを含めた科学技術データの広範な現状を鳥瞰し、またデータの利用技術やハンドリング技術の最新の状況を知ることが出来たのが最も重要な成果であろう。
日本からは、バイオデータなどコンテンツ拡充への研究から、データの処理や応用などまで、幅広い課題で新しい研究成果の発表があった。CODATAの運営面では、岩田前会長や五条堀新理事をはじめ、各セッションの企画、座長など、健全な運営に幅広く寄与した。また、総会ではCODATAジャーナルに関して国沢隆氏など関係者の貢献と日本の協力に対して謝辞と拍手があった。
その他特筆すべき事項としては、持続可能な発展のための複合分野データ(社会科学データにも言及)が話題としてあがり始めたこと、グローバルチェンジに直面する世界と情報知識を述べた特別講演に閣僚や国会議員も出席して強い反響があったことなどがあった。
2.会議の模様
今回は、科学技術データに対する中国の積極的な姿勢が目立ったことが印象的であった。これは欧米諸国が政策的に科学技術データを重視しようとする姿勢を見せていることと対をなす感じで、 今後、日本もどこまでこの意識を持ち、政策的対応ができるようになるか、宿題である。
会期中に、ICSUのad hoc委員会の科学技術データに関する報告があり、対応の懇談があった。この報告の中核であるCODATA強化をどのように行なうかが今後の課題である。
今回は、会期前のワークショップをはじめ、若い学者や研究者への配慮があり、教育的な効果が大変大きいことが感じられた。
次回開催は2年後の2010年に南アフリカ連邦のケープタウンで開催されることが決まった。
(CODATA開会式)