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代表派遣会議出席報告
1 会議概要
1)名 称 (和文) 国際微生物学連盟2008年会議
(英文) IUMS 2008 Congress
2)会 期 2008年8月5日?15日(11日間)
3)会議出席者名 冨田 房男
4)会議開催地 イスタンブール、トルコ共和国
5)参加状況(参加国数、参加者数、日本人参加者)
参加国と地域数:78、参加者数:2,100、日本人参加者:100名
6)会議内容
・日程及び会議の主な議題
8月5日から9日:細菌学および応用微生物学部会(Bacteriology & Applied Microbiology Divisionと真菌学部会(Mycology Division)の並行開催
8月10日から15日:ウイルス学部会(Virology Division)の開催
この他、理事会、各部会の総会、全体の総会が開催され、8月10日には全体の総会が開かれ、次々回(2015)の開催地をモントリオール、カナダと決定した。
・会議における審議内容・成果
(総会風景)
会議となっているが、3年に一度微生物学者が集まり、シンポジウム、ポスター発表、ワークショップ、関連する国際委員会(分類命名会議など)を行う、大きな国際学会である。 話題は、極めて広範囲にわたるので別紙のプログラムを参照していただきたい。基礎から応用、農業などの一次産業から医薬品産業やバイオマス資源やエネルギー問題まで広い範囲にかかわる大学会であった。
その演題数などは、以下に示すように非常に大きなものであった。
1)細菌学および応用微生物学部会
オープニングレクチャー 1 演題2、プレナリー 8 演題 33、シンポジウム 21、総演題数 80、ポスター発表 637、 クロージングレクチャー 1 演題1、 サテライトシンポジウム 1 演題4
2)真菌学部会
オープニングレクチャー 1 演題2、キーノートレクチャー 1 演題1、プレナリー 4 演題 17、シンポジウム 16、総演題数 80、ポスター発表 145、 クロージングレクチャー 1 演題1
3)ウイルス学部会
キーノートレクチャー 1 演題1、プレナリー 5 演題 25、シンポジウム 68、総演題数 407、ポスター発表 505
が行われた。
・会議において日本が果たした役割
日本からの参加者は、近隣国には及ばないものの100名(全体の5%)であり、ヨーロッパの国々よりも多くの参加者があり、その貢献度は大きなものであった。
特にポスター発表には、 細菌学および応用微生物学部会では米国についで2番目の数があり、ウイルス学部会では、同数の1番目であった。
これらは、わが国がこの分野で指導的役割を果たしていることを示している。また、IUMSに対する拠出金の米国に接いで番目である。この大会では、光山正雄教授(京都大学)が理事会のmember-at-largeとして重要な役割を果たしている。 また、筆者(冨田房男)はIUMSのアジア大使としてアジア諸国の研究者との接触を密にする働きを通して貢献している。
・その他特筆すべき事項
World Knowledge Dialogueの目的は、自然科学と社会科学および人文学との間に会話をしようということであるらしい。しかし、現実には参加者の大半は自然科学者のようで、 対話が進んだという印象はない。これが困難な取り組みであることはよくわかるが、ノーベル賞学者など有名人を多数集めたからといって、実質が伴うと限ったものではないであろう。ただ、 財団で民間からお金を集めてこういう会議を運営している主催者の努力には敬意を払うものである。
(各種委員会)
2.会議の模様
先にも述べたように学会形式の大会であり、シンポジウムがその口頭の主体であったが、個別の発表は、ポスターで行われた。別添の写真に示すように会場の設営が悪く、 極めて狭いスペースしかなく、評判の悪いものであった。割合小さな会場で行われたので、会場内での移動には問題ないなかったが、プログラムの構成や会場設営が悪く、開会の直前まで会場の設営がないことや、 頻繁な変更があり、参加者からの評判はよくなかった。多分、この会議の運営が組織委員会主導ではなく、運営の会社主体である為に利益優先であり、学会の要望はほとんど考慮されていないところに問題があった。 IUMSは、各種委員会理事会、総会が、開催されることになっているにも関わらず、準備不足で、大きなトラブル(会場が直前まで決まらない)があった。また、開催時期が刊行のハイシーズンであるところからホテルの問題、 交通の問題など極めてよくないものであった。これらは全て、次回の開催地である札幌では起こらないようにすべきことであり、次回の組織委員長である筆者(冨田房男)が参加して問題点をつぶさに見てきたことは皮肉なことかもしれないが有意義であった。
また、このような問題を予想してか、近年では最低の参加人数であった。これには、此れといった特徴ある微生物学がない国で開催することの問題もあるが、開催国側の準備に対する心構えの問題が大きいと感じた。 筆者(冨田房男)が次回の組織委員長であることは3年前から分かっていることであるにもかかわらず、何らそれらしい対応がないどころか、全く無視されていたことは遺憾の限りである。
次回開催は、2011年9月6日から15日まで札幌で行われる。ここではこのような参加者の低下を起すことなく近隣は勿論その他の地域にも働きかけを早目に行い、多くの参加者を得て、IUMSの重要性を認識するとともに微生物学の発展に寄与できるようにすることが課題であると再認識している。
このための手段として、近隣の国々や開発途上国への支援、学生の参加が出来るような低廉な参加費、ホテルの予約、交通手段の確保などに加えて、予め近隣の国々の微生物学研究者への広報活動を行なう。また、IUMS及び関連の微生物学会(例えば、米国微生物学会、欧州微生物学連盟など)への広報活動が重要になると考え、準備を進めている。またプログラムには、折角3つのDivisionが同時に会議を行うのであり、互いに関連するところも多いところから部会が共同開催できるBridging Sessionを多くすることと、Outreachプログラムを充実して一般市民への微生物学の理解促進を図ることとしている。これについては、日本学術会議との共催を希望していることである。
次々回は、シンガポール、アムステルダム、モントリオールの競合となったがモントリオールが選ばれ、2014に開催されることに決定された。
(写真上下:札幌2011の誘致展示)