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代表派遣会議出席報告
1 会議概要
1)名 称 (和文)国際歴史学委員会(CISH)総会
      (英文)General Assembly, International Committee of Historical Sciences
2)会 期 2007年9月17-18日(2日間)、9月16日に総会に付随するシンポジウム(「中国歴史学の現状と未来」)開催。
3)会議出席者名 国際歴史学委員会会長Jose Louis Peset教授など。日本からは樺山紘一副会長など。  
4)会議開催地 中国社会科学院、北京(中国)   
5)参加状況(参加国数、参加者数、日本人参加者)参加国数:31 参加者数:71 日本人参加者:4(樺山紘一、木畑洋一、佐藤正幸、柴宜弘)
            
6)会議内容
・日程と主な議題

(9月16日:シンポジウム「中国歴史学の現状と未来」-中国歴史家による報告)
9月17日:①2005年シドニー大会以来の理事会活動報告、承認    
②辞任する理事1名、会計1名の後任提案、承認    
③2005年度、2006年度会計報告、会計監査報告、承認    
④2010年アムステルダム大会の計画報告    
⑤分担金変更をめぐる提案、討論し採決の末、変更案否決      
⑥活動拡大をめぐる討論      
⑦次期理事候補指名委員会委員の候補提案
⑧「人種主義とゼノフォビアとの闘い」についてのEU理事会での決議への対応をめぐる討論
9月18日:①次期理事候補指名委員会委員の承認
②2010年アムステルダム大会のセッションテーマについての討論、原案を若干修正の末承認                   
・会議における審議内容・成果
本総会の最も重要な議題は、2010年アムステルダム大会のセッションテーマ決定であった。2日目はそれに集中して議論が行われ、テーマが承認された。
・会議において日本が果たした役割
① 2010年アムステルダム大会のセッションテーマ決定に際して貢献した。
② 次期理事候補指名委員会委員として木畑洋一が選出された。
③ 次回理事会(2009年)が東京で開催されることになった。
2 会議の模様

・ 総会に付随するシンポジウム(「中国歴史学の現状と未来」)では、中国の第一線の歴史家が報告を行った。総会出席者は大半が欧米諸国からの歴史家であり、彼らにとってなじみが薄い中国歴史学界の動向が詳しく伝えられたことの意味は大きい。
・ 総会第1日目の、活動報告、決算報告、次回大会計画の紹介は、特に問題なくスムーズに行われた。
・ メンバー(各国国内委員会、加盟国際組織)の分担金の改定案(現在それぞれ一律であるものを、国内委員会は3段階、加盟国際組織は2段階に改定するという案)が理事会から提起されたが、討議の結果、否決された。
・ 「人種主義とゼノフォビアとの闘い」についてのEU理事会の決議に対し、学問研究の自由に法的介入を行うことに通ずるとして、批判の意を表明すべきであるとの提案が理事会になされたことに基づき、討論が行われた。アメリカ歴史家協会はすでにそのような批判の決議を行ったとの紹介もなされたが、歴史研究に法的介入が行われることを懸念しつつも、当面はこれについてCISH加入組織での議論を行い、2010年大会に「歴史研究・倫理・法」というセッションを設ける、という理事会提案が承認された。
・ 総会2日目に行われた2010年アムステルダム大会のセッションテーマをめぐる討論では、ジェンダーに関わるセッションをより強化すべきとの提案について最も時間が費やされたが、CISHメンバーからの提案をもとに作成されていた原案が、若干の修正を加えられたのみで承認された。  
次回開催予定:2010年8月22日~28日に開かれる次回大会の期間中に2回総会が開催される。


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