グローバル時代における工学教育
委員会名  工学教育研究連絡委員会
報告年月日  平成12年3月27日
議決された会議  第933回運営審議会
整理番号 17期−34

作成の背景 

1. 現代を特徴づける人工的環境の先端に立つ技術者の責務はますます重くなり、技術者を育てる工学教育の重要性がますます高まっている。
2. 新科学技術基本計画の制定あるいは国家産業戦略の策定がなされつつあり、工学教育の抜本的な改革の必要性を主張すべきである。 

現状及び問題点 
 

1. 講義主体のマスプロ的知識詰め込み型教育となってしまっている。
2. 能動的学習の機会・環境を学生に与えることを軽視している。
3. 社会的要請の強い教育が不足している。
4. 教育成果を評価し継続的に改善するシステムが欠如している。
5. スペースや新しい教育設備、教育スタッフ数が国際的にみて大幅に劣る。
6. 大学と社会および産業との間のミスマッチが大きい。

改善策・提言等

1. 国として、教育改革を国家の最重要課題として、改革を戦略的に進めること。
また、教育のための基盤・環境整備を行うと共に、新しい工学教育を推進するため、教育方法や評価方法に関する研究や先導的教育改革への財政的援助(スペースを含む)を行うこと。
2. 産業界として、技術者が評価されるよう努めると共に、就職に際して大学での教育成果を重視し、研究のみならず教育でも大学と連携すること。
3. 大学として、単なる知識教育ではなく、社会や産業への関心を持たせ、倫理的、論理的、批判的、創造的思考ができる教育、および実際の技術問題と関連性を持たせた基礎教育を推進し、国際的に活躍できる人材を養成すること。このため経験的学習理論に合ったProject-based Learning(PBL)などを積極的に取り入れること。 

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グローバル時代,工学教育,マスプロ的知識詰め込み型教育,講義主体,能動的学習,
経験的学習Project-based LearningWashington協定,教育の国際的相互承認,
技術者資格制度,日本技術者教育認定制度
小学校・中学校教育,高校教育,大学教育




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