1. |
持続可能な発展を目指す循環型製品ライフサイクルを実現する「ライフサイクルデザイン」の基礎学術を振興すべきである。 |
2. |
このためには、「いかに作るか」から「何を作るか」へ向けて、既存学術体系を再構成・統合すべきである。 |
3. |
「循環型製品ライフサイクル」の基本概念は、産業界にある程度浸透し始めているが、これをより合理的、かつ、高度に行うための基礎学術を長期的視野で振興し、基礎技術の拡充をはかるべきである(啓蒙フェーズから基礎学術振興フェーズへの移行)。 |
4. |
振興すべき基礎学術は以下の3点に整理できる。
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サービス戦略、ビジネス戦略の合理的策定を実現する、「ものの提供からサービス提供によるビジネスへ」転換するための学術 |
A |
製品のライフサイクル全体の設計、管理を行うための学術 |
B |
循環型製品ライフサイクルを実現するための要素技術(材料技術、プロセス技術、エネルギー技術など)の高度化 |
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5. |
振興策として以下の3点を提言する。
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教育:教科書の整備、大学における講座、コース、学科の新設、教育シラバスの整備、一般教養科目への展開 |
A |
学術領域の確立:学問横断的な学会連合や会議の振興、産官学の連携の推進、科学研究費における当該分野の設立、本学術領域のロードマップの策定 |
B |
学術プロジェクトの推進:集中的に資本を投入した大規模プロジェクトや学術研究の推進拠点となるCOEの設立 |
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6. |
補足として、前項Aに対応する活動の一つとして、関連学術団体の緩い連合体である「エコデザイン学会連合」を発足させたことを付記しておく。 |