大学教員等の任期に関する法律について


平成9年6月6日

日 本 学 術 会 議

会 長 伊 藤 正 男

 

先に衆議院を通過した「大学教員等の任期に関する法律案」が本日参議院において可決、成立した。日本学術会議はこれまでこの法案の影響について検討してきたが、その実施運用の如何により、大学の学問の自由にも係わり、大学教員の社会的地位の低下を来たすなどの好ましくない影響をもつ可能性を危惧するものである。この法案があくまでも大学の活性化のためのものであり、その適用が選択的、限定的とされた趣旨が厳格に守られるよう、各大学が慎重の上にも慎重を期され、行政当局が各大学の意向を最大限に尊重することを要望する。